おかえりなさい!日本で唯一残る「立川 一式双発高等練習機(キ54)」が製造元の立飛で一般公開される(11/25〜28)ってことで一足先に見てきた

※2021/11/24追記
▷一式双発高等練習機一般公開前の最近記事はこちら

1940年から5年間、立川飛行機(立飛ホールディングスの前身)によって製作された「一式双発高等練習機(キ54)」という飛行機があります。

エンジンの信頼性、機体の耐久性が高く、幅広い訓練に使え、輸送機としても使えるということで傑作機の1つとして数えられている飛行機です。

戦後、日本の軍用機はほぼ全部廃棄処分となったのですが、この機体は終戦前に十和田湖に不時着水、冷たい湖の底に69年間沈んでいたため廃棄処分を免れました。

平成24年に引き揚げられた後は青森県立三沢航空科学館に展示されていたのですが、2020年末、製造元の立飛ホールディングスへと返還されることになったのです。

そんな一式双発高等練習機(キ54)11月に一般公開される!ということで、今回は一足先にのぞきに行ってきました。

立飛ホールディングス敷地内のとある場所に到着し、

奥へと進むと……、見えてきました!

立川 一式双発高等練習機(キ54)、こちらは操縦・航法練習のための「甲型」つまり「キ54甲」ということになります(一式双発高練、一式双高練、双発高練習、Hickoryとも)。

動画はこちら↓

操縦席を左前から↓
操縦席の上は開きます。

操縦席を正面から↓初代新幹線にちょっと似てますね。

右前から↓

座席↓真ん中のはエンジンを操作するレバーです。

引き揚げの際に割れてしまった胴体↓

しかし、

そのお陰で今回の展示では中までしっかりと見ることができます。

この通り↓実際に見てみると想像していたよりもコンパクトで、そんなコンパクトな機体の中にありとあらゆる技術を注ぎ込んだ、そんな印象を受けます。

操縦席の内部↓視界良好です。

こちらは主翼とプロペラ↓

エンジンは空冷星形9気筒です↓

ケーブル類がたくさん↓資源の乏しい日本が80年前にこれだけの複雑な飛行機を1,000機以上作れたというのですから、その技術力の高さと根性には驚きを覚えます(一式双発高等練習機は合計1,342機生産)。

こちらはもう1機のエンジン↓

単体で別の展示をされていたようで、ところどころパーツが取り替えられています。

こちらが主翼↓

主翼と胴体↓ご覧のとおり全金属製です(操舵面以外)。

塗装は塗り直しなしのホンモノです↓当時立川飛行機の工員の方はどんな思いでこの日の丸を塗ったんでしょうね。

こちらの塗装もそのまま↓

垂直尾翼↓垂直尾翼にはこの一式双発高等練習機(キ54甲)が所属していた隊のマークが。

「飛行第38戦隊」のマークです。漢字を使いつつも、現代でも十分通用しそうな、とても洗練されたデザインです。

反対側の主翼と胴体↓こちらは練習機なので兵装はなし。

主翼↓

主翼の内部にはこのプレートが↓「立川飛行機株式會社」としっかり書かれています。

製造年月日は昭和17年9月15日。1942年なので今から79年前ということになります。

当時の立川では、こんな最先端技術の飛行機がバンバン作られていたんですね。

人間ってこんな凄い技術を生み出せるのに戦争なんかをやってしまうという、ほんと矛盾に満ちた存在ですね。

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ソラノホテル宿泊券も当たる!一式双発高等練習機(キ54甲)一般公開は2021年11月25日〜28日の4日間

さてさてこの「一式双発高等練習機 一般公開」ですが、詳細は以下の通り↓

日程:2021年11月25日(木)〜28日(日)
時間:10:00〜16:00(受付は15:45まで)
場所:立飛ホールディングス 南地区5号棟
その他:入場無料、マスク着用・検温あり

地図はこちら↓

住所は、立川市高松町1-100です。

展示会場の詳細はこちら↓南地区正門で受付を済ませてから右手奥へ進むと展示会場があります。

留意事項

  •  受付場所:南地区正門
  •  来場手段:自動車、オートバイおよび自転車による来場は不可
  • 名前等の記入:見学カードに記入または名刺を提出
  •  写真撮影:公開する会場内以外の撮影は厳禁

詳細はこちらを見てみてください↓

立飛ホールディングス公式プレスリリース

ソラノホテル宿泊券が当たる!

そしてナント!

見学した人の中から抽選で、

グリーンスプリングスにあるゴージャスなホテル『ソラノホテル』の宿泊券が当たっちゃいます!(と立飛の方が言ってました)

『ソラノホテル』は1泊だいたい5万円くらいのホテルで、空と緑がつながるビューが最高のホテルです。

こんな感じ↓

『ソラノホテル』があるグリーンスプリングスは、「飛行機の街だった立川」がコンセプトとして随所に(割とこっそり)組み込まれていますので、飛行機好きの方も楽しめるんじゃないかと思います。

80年前の日本の航空技術、興味あるかも、という方は見に行ってみてください。

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